■ あ行


  イッチン

 強靱な和紙を使って露斗形の筒を作りその中に泥奨を入れ、その先端から絞り
 出して陶器の上に模様を描くための用具で染め物の技法が陶器に応用されました。

  糸底

 「いとぞこ」と読みます。
 糸尻(いとじり)ともいい、陶磁器の底のこと。轆轤(ろくろ)から糸で切り離した際に、
 底に残る糸切り痕からきています。 また糸切りによる底だけでなく、削りだした高台
 などもいいます。

  姥口

 「うばぐち」と読みます。
 口の周辺の高く盛り上がった形状をさします。


■ か行

  片口

 「かたくち」と読みます。
 鉢の口縁に一ケ所注ぎ口を設けた鉢のことで、陶器の場合には酒や醤油、出汁等
 のような液状のものを別の容器に移すときに使われます。
 茶道では茶碗として用いられるものもあるようです。

  窯きず

 「かまきず」と読みます。
 窯中で焼成中に器物に生じたひび割れなどの傷の事です。

  窯印

 「かまじるし」と読みます。
 共同窯で焼成する際、作者を識別するために製品や窯道具に刻まれた簡単な印
 のことです。

  釉なだれ

 「くすりなだれ」と読みます。
 釉薬が垂れ下がった状況を云い、それが味わいとされます。

  口造り

 「くちづくり」と読みます。
 茶碗や茶入などの口辺の成形技法をさしていいます。

  

 器物の口の下部のこと。 概ね口より狭い。

  汲み出し茶碗

 「くみだしちゃわん」と読みます。
 略して汲み出しともいい、茶の湯の折り待合(寄付)の席に備えておくものです。
 素湯を汲んで出したところから汲み出しと名付けられたとの事です。
 茶の本席の古陶に対し、汲み出しには新焼き物を用いることが多いようです。
 形は煎茶茶陶よりやや大振りです。

  口縁

 「こうえん」と読みます。
 器の一番上にあたる縁の周辺部分を云います。

  口唇

 「こうしん」と読みます。
 器の一番上のへりにあたる部分のことです。

  高台

 「こうだい」と読みます。
 器を安定させるために底につくられた台で、高台の成型法に同じ土で後からつける
 付け高台と、削り高台の2種があります。

  

 器物の胴の下部より高台または底部までをいう。



■ さ行

  磁器 ・石物

 花崗岩などの風化した石などからなる陶石(とうせき)を主原料とし、吸水性がない
 焼物を磁器という。白色でわずかに透光性があり石物とも呼ばれています。 

  素焼

 「すやき」と読みます。
 成形した後、乾燥させ釉(うわぐすり)をかけずに比較的低い温度で焼成した物です。
 本焼き前の前工程でできます。


■ た行

  畳付

 「たたみつき」と読みます。
 茶碗などの高台部分で、畳に直に接するところから名が付きました。

  土見せ

 「つちみせ」と読みます。
 茶碗の高台回りなど釉薬がかからないで素地が見える部分をさします。

  樋口

 「といくち」と読みます。
 茶碗の口縁に篦で切り回しが施され、あたかも樋口状になったものをさします。

  陶器

 主原料は粘土。焼成温度が土器より高く、非透光性で若干の吸水性があります。


■ な行

  

 「ながれ」と読みます。
 釉薬が垂れ下がったものをさします。

  日本六古窯

 「にほんろっこよう」と読みます。
 
 1.岡山県備前市の備前(びぜん)
 2.愛知県瀬戸市の瀬戸(せと)
 3.愛知県常滑市の常滑(とこなめ)
 4.福井県丹生郡織田町および宮崎村の越前(えちぜん)
 5.滋賀県甲賀郡信楽町の信楽(しがらき)
 6.兵庫県多紀郡今田町の丹波(たんば)

  布目

 「ぬのめ」と読みます。
 型に麻布を敷いて素地(きじ)をはがしやすくするのですが、その時素地(きじ)に
 残る布目の跡をさします。一種の模様として利用されている。


■ は行

  緋色

 「ひいろ」と読みます。
 b器、焼絞、染付などの表面に中に含まれる鉄分が発色し、釉のかかってない
 部分が赤や茶色となって景色として現れたものをさします。

  平物

 「ひらもの」と読みます。
 轆轤の成形した口が広い器物の事をさし、 皿・茶碗・丼などがあります。

  袋物

 「ふくろもの」と読みます。
 壷や徳利等の袋状で内部に空間のある形の焼き物をさします。

   船徳利

 「ふなとっくり」と読みます。
 下部が広がっていて底が平面になっている徳利の一種で丹波焼、備前焼などに
 みられ、船が揺れても倒れないようにしたものといわれています。


■ ま行

  見込

 「みこみ」と読みます。
 器の内面全体、もしくは内面の中央部分をいいます。
 茶碗の場合は内面全体をさしていいます。

  銘々皿

 「めいめいざら」と読みます。
 料理を取るための取皿のことです。

  面取り

 「めんとり」と読みます。
 器表をヘラなどで削り取って、多面体にすることをいいます。
 また角の頂点を削り落とすことも面取りといいます。


■ や行

  矢筈口

 「やはずぐち」と読みます。
 矢筈という口造りの形のことです。
 口造りが口辺から内部下方へ傾きながら狭まり、その形状が矢筈に似ているところ
 から名がつきました。
 水指しに多い形で蓋を載せた場合の安定感からきた技巧であって、 備前、信楽、
 瀬戸に多い口作りです。


■ ら行

  轆轤目

 「ろくろめ」と読みます。
 成形時の轆轤の回転によって器面ついた指痕や箆(へら)、鉋(かんな)痕が筋状に
 現れたもので、一種の装飾として茶碗や茶人の見所になっています。
 作風にもよりますが普通は意図的に行われています。


■ わ行

  藁掻

 「わらがき」と読みます。
 藁でかいて描いたような感じの模様。
 白絵の化粧がけを行った後、乾かないうちに手近な藁などで掻いて作ります。

  割高台

 「わりこうだい」と読みます。
 輪状の高台に1〜数カ所をV字形に欠き割ったようにしたものをいいます。